top of page
  • pulldesign

ボウモア12年


せっかくバカラの名入れグラスをプレゼントしたのに、 ウィスキーやスコッチ・バーボンなど、

せっかく盛り上がってきた話題についていけない。

ウィスキーの話はよく分からない。

それではいただいた方もちょっと悲しいかも・・・ そんなお客様のためにウィスキーの基礎知識として、

この「ウィスキー編」を書き始めました。

スコッチのシングルモルトといえば、 この二つの巨人を抜かしては語れない。

それは「ボウモア」そして「ラフロイグ」。

今日はまずボウモアの話をしたいと思います。

アイラ島はヘブリディーズ諸島の最南端にあり、 アイラ島だけで現在8つの蒸留所が創業しています。 古くからウィスキー作りで栄えてきた島です。

アイラ島はスコッチ作りで有名な6っの地域の中では、 もっともスモーキーでピーティなシングルモルトを作っています。

その風味に魅了された熱烈なフアンが世界中にいて、 「ピートフリーク」と呼ばれています。

アイラモルトは北側と南側で良く比較されます。 北側は繊細で軽く、南側は力強く重厚だと言われます。

ボウモアはアイラ島のほぼ中央に位置し その味わいのお互いの良いところを持っているので、 「アイラの女王」とも言われています。

そして、このシングルモルト12年はボウモアの中でも、 非常に安定していて高い評価を得ています。

村上春樹の「もしも僕らの言葉がウィスキーであるなら」

この本の中にボウモアに関してこんな記述がある。

 アイラの島で僕はボウモアとラフロイグの蒸留所を見学させてもらった。

 同じ島の中にありながら、この二つは驚くほと様式を異にしている。

簡単に言えば「ボウモア」は前近代的な蒸留所で、

もう一つの「ラフロイグ」はものすごく近代的なスコッチの作り方をしている。

村上春樹もどちらが良いとは言ってないが、

なんとなく「ボウモア」の方に1票と言っているような気がする。

村上春樹の引用

 この「ボウモア」は頑固なほどやり方を変えない。

 手動の「すきかえし」を行う自然のフロア・モルティングから、

 昔からの木製の樽をつかった発行槽、  けっしてフォクリフトを使わずに人の手だけを使ってそっと優しく、

 樽を転がして移動する塾生倉庫。

 働いている人々の多くは年寄りだ。

 彼らはアイラに生まれ、アイラに育ち、アイラで生涯を終えることになるのだろう。

 中略

 実際の飲んでみるとボウモアのウィスキーにはやはり人の手の温もりが感じられる。

 「俺が俺が」という、直接的な差し出がましさはそこにはない。

 ひとことで「これはこうだ」と言い切れるようなキャッチーな要素は希薄である。

 その代わり暖炉の前で、古く懐かしい手紙を読んでいるときのような静かな優しさ、

 懐かしさが潜んでいる。

 にぎやかなところで飲むよりは、馴染んだ部屋で、馴染んだグラスで、

 一人穏やかに飲みたい酒だ。

 その方が味がずっと生きてくる。

 シューベルトの長い室内楽を聴くときのように、

 目を閉じて息を長くとって味わった方が、

 味の底が一枚も二枚も深くなる。ほんとうです。

フー!と長い「ボウモア」に対する思いがつづられる。

僕、個人としてもこのボウモアは思いが深い、

はじめてブログを書きはじめて、

何ヶ月かたった時にブログの内容に賞賛のコメントがついた。

その人はスコントランドに住んでいて、

そして「ボウモア」を飲んでいた。

特にスパゲッティは茹でていなかった。そして静かな夜だった。


閲覧数:1回0件のコメント

最新記事

すべて表示

ダルモア

bottom of page