アイラ ブナハーブン12年
村上春樹の著書の 「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」では、 ブナハーブンの事を、この様に表現している。
以下引用
淡い闇の光の隙間を細く繊細な、 指先でたどるピーター・セルギンの、 「コルトベルク変奏曲」を聴きたくなるような、 穏やかな宵には、かすかなブーケの香が漂う、 ブナハーブンあたりを、 ひとり静かに傾けたいところである。
と、かなり想いのこもった解説をされている、 ブナハーブンを飲んでみました。
以外にもアイラのモルトとは思えないほど、 ピーティな味わいではなく、 その繊細な味わいはロックで飲むとアロマが飛び、 ティストも良く分からなくなるほどです。 トワイスアップやストレートで飲むと、 やはりフレッシュな花の様な香が印象的です。 ボディ自体に厚みはないんですが、 なんとも言えない複雑で奥行きのあるテイストが、 口の中で広がります。
ちょっと今まで経験した事のない風合いがあります。 「コルトベルク変奏曲」を訊きたくはなりませんでしたが、 ミュージックステーションの録画を見ながら、 美しく沈んでいく夕日を見ながら美味しく頂きました。